レジューム・チェンジ

結局は、金王朝が打倒されない限り、レジューム・チェンジでない限り、彼の国の人々は解放されないのではないか?

 南北次官級会談の初日の16日、北朝鮮側は「切迫した事情を説明」しながら、肥料とコメ支援を要請したと李鳳朝(イ・ボンジョ)統一部次官が伝えた。

 主に肥料が急を要するという話だったが、「切迫」という表現は異例だ。現在北朝鮮はどんな状況なのだろうか。

 最近北朝鮮を脱出した脱北者と中国の北朝鮮消息筋は、飢えに対する住民の不満などにより北朝鮮社会が戦争のような状況だと伝えた。金正日キム・ジョンイル)総書記の危機とまで言われている。最近北朝鮮を脱出した人々の話を集めて見た。

平壌市民のコメ供給も中断

 平壌外郭の市民は今年初めから、平壌中心部の市民は4月初めからコメの確保が難しく、大変な状態だという。住民たちがコメを買っている供給所のコメが底をついたためだ。

 供給所とは、国が決めた価格(1キログラムあたり46ウォン)でコメを売る所だ。供給所にコメがないため、チャンマダン(農民市場)の価格は急騰している。

 労働者の1か月の給料が2500ウォンなのに、今平壌の市場のコメ価格は1キログラムあたり1000ウォンを突破している。これに対し、国家情報院の某関係者は「供給制が正常に運営されているが、季節的要因により一部蹉跌をきたしているようだ」と話した。

▲軍人もコメ確保できず

 咸鏡(ハムギョン)北道・清津(チョンジン)に司令部を置いている第9軍団幹部らも、3月からコメを確保しようと必死になっている。第9軍団軍官(将校)に会ったという某脱北者は「3月からコメが切れ、トウモロコシも十分でないため、15日分ほどしか買えない状態だ」と話した。この脱北者は「先軍政治を標榜している国で軍人がコメを確保できないというのは、大変な事件」とした。

武装脱営まで

 3月初め、前方の軍部隊の隣近で発生したことだ。監察に出た保衛司令部第5処長(大佐・韓国の大領)が銃弾に撃たれ死亡する事件が発生した。

 第5処長は車に乗っていたが、道路で武装した兵士を乗せいろいろと話をした。この兵士は武装した脱営兵だった。第5処長が逮捕しようとすると、脱営兵が先に拳銃を発射したのだ。この事件以後、非常事態となった。

 前方で一人で歩いている兵士に対する大々的な取り締まりが行われた。最近この地域の軍人に会った某消息筋の説明だ。

 この消息筋は「後方地域でも、飢えに耐え切れなくなった兵士らが脱営し、民家を襲う事件まで発生しており、頭を抱えているという話を聞いた」と話した。

▲義賊団出現のうわさも

 北朝鮮当局は4月初め、全国人民班に講演資料を送った。資料は「盗賊団を暴力組職とみなし、これに加担したり、これらを支援する人は厳しく処罰する」という内容だった。

 最近、江原道の北部地域で実際に義賊と名乗る若い盗賊が多く出沒しているという。これらは党幹部や富裕層の家を襲い、財物を盗んでは、貧しい人々に配っているという。

 このため、一部住民らはこれを洪吉童(ホン・ギルトン)のような義賊と呼んでいる。元山(ウォンサン)地域では義賊が組織的に活動中だといううわさまで流れていると、同地域出身の脱北者は伝えた。

▲体制不安防ぐための諜報隊運営

 金総書記は最近、中国延辺の延吉を危険地域として特定したと伝えられた。延吉が北朝鮮内体制の不安の前哨基地化する可能性があると判断したというのだ。

 北朝鮮当局はこのような要素を事前に探し出すため、女性たちを延吉に送り、情報を収集するよう指示したと消息筋が伝えた。この女性たちはホテルやサウナなどを始じめ、人々が多く集まる所で働きながら、反北朝鮮情報を収集するのが任務だという。

南北の分断を行った米国とロシア。
北朝鮮の建国に大きく関ったロシア。
現体制を支援し続けてきた中国。
上記の3カ国が今の北朝鮮の状況に責任を感じるべきで、先ず行動を起こすべきだ。