中国とどう付き合うべきか?

中国の事を考えると、腹も立つし気も滅入るが、取りあえず状況を整理して前向きなことを考えたい。

彼の国は、既に目標を達成したと見えて、事態の沈静化に力点を移してきている。

http://news.searchina.ne.jp/2005/0420/general_0420_001.shtml

彼らの目標とは「日本の常任理事国入り反対をアピールすること。」これは、国際的に十分アピール出来て、大きな成果を挙げたと思っていることだろう。

恐らく当局は当初、いわゆるシンプルなデモの範囲を想定していたのだろうが、デモは「愛国無罪」を免罪符に各地で暴徒と化し、日本の公館等への破壊行為を行うようになった。

このことが、国際的な中国の信用を傷つけることになった訳だが、それ以上に今の中国の一番敏感なアキレス腱を刺激しだしたと思われる。つまり、言わずもがな、あのデモは一歩間違うと当局批判のデモに容易に姿を変える、或いは、姿を変えた場合のパワーを、当局が恐れだしたという訳だ。

つまり、資本主義市場経済を取り入れ、既に共産主義を放棄した中国が直面する2つの問題、一つは貧富の格差が拡がる事による社会的な矛盾の増大、もう一つは国をまとめるアイデンティティイデオロギーの喪失。これらを辛うじて反日を利用した愛国主義教育で中国共産党への求心力に変えて国家をまとめている。

愛国を煽らざるを得ない状況だが、少々もてあましていると言えるだろう。以下、中国の言い訳。

外交部の秦剛報道官は19日の記者会見で、中国の愛国主義教育は日本政府が指摘するような反日教育ではないと反論した。記者との一問一答は次のとおり。

――日本政府は中国の国民の間に存在する反日感情愛国主義教育がもたらした問題であると考えている。これをどう思うか。

どんな国でも国民に愛国主義教育を行うのは正常だ。中国の愛国主義教育はいわゆる反日教育では決してない。中国側は一貫して「歴史を鑑(かがみ)として未来へ向かう」の精神に基づき国民を教育し、これまで国民、特に若い世代に反日・排日感情を教え込んだことはない。かえって、われわれの歴史教育は中日両国人民の世代を超えた友好に立脚し、日本および中日関係の発展を取り扱うよう強調してきた。近代史上、日本が中国を侵略した当時の歴史について、われわれはそれが中国人民に大きな傷をもたらしただけでなく、日本国民にも深刻な被害をもたらしたと思っている。われわれは一貫して広範な日本国民と日本の一部の軍国主義者とを分けてきた。現在の日本国民が当時の侵略戦争の罪を背負うべきであるとは、われわれも思っていない。

ここ最近、中国の民衆による日本に対する強い不満の表明は、日本側の歴史や台湾などの問題における誤った姿勢と方法に対してであって、日本国民に対するものではない。あなたが言及したそのような論調はまったく根拠がなく、事実をひどくねじ曲げたものだ。われわれは日本側が両国人民の理解と友情の増進、中日友好関係に寄与することを多くしてほしいと望んでおり、虚実を入り混ぜて人々をミスリードしないでほしいと願っている。(編集ZX)

人民網日本語版」2005年4月20日