日韓友情年を言うなら

日韓併合の功罪を、互いが納得できる形できちんと再評価するべきである。少なくても、その事を議論する自由な言論空間は、日韓の双方に確保されなければならないだろう。(というか*韓国*にだけど…)
そして、「日韓友情年」を言うなら、少なくても、日韓併合の少なくない「功」の部分に目を向け、国家間の友情を深めようとすべきではないか。
だが、しかし…韓国でそういう言動をすると叩かれるだけだ。

日本の植民地統治を美化した韓昇助(ハン・スンジョ)高麗(コリョ)大名誉教授(75)の寄稿文をめぐり、波紋が広がっている。 韓氏は日本の月刊誌「正論」4月号に「日本の植民地支配は不幸中の幸いであり、むしろ祝福すべきこと」という要旨の文を寄稿した。

韓氏が所属する自由市民連帯は6日、記者会見を行い、「自由民主国家といえども、国と民族を抑圧した日本の植民地統治を美化する自由までは保証されない」とし、韓氏の会員資格はく奪と指導部辞退を求めた。 波紋が広がると、韓氏は4日、共同代表職を辞任した。

具体的な、或いは論理的な批判は確認できず、議論が広がるでもなく、単に社会的な地位を剥奪する方向に圧力が掛けられる。

市民団体「自由市民連帯」の共同代表であり高麗(コリョ)大名誉教授の韓昇助(ハン・スンジョ)氏(75)が、日本の月刊誌「正論」4月号に、「日本の植民地支配は不幸中の幸いで、むしろ祝福すべきこと」という要旨の寄稿文を載せ、波紋が広がっている。

「正論」は産経新聞が発行している雑誌。 今回の寄稿文は、韓教授が運営するインターネットサイト「賢明な少数のためのサイバー討論の場」(www.wisemid.org)に先月9日付で掲載された本人の文とほぼ同じ内容だ。

韓教授は「共産主義・左派思想に根差す親日派断罪の愚かさ:韓日併合を再評価せよ」という寄稿文で、「盧武鉉ノ・ムヒョン)政権が今回『親日反民族行為真相究明特別法』を制定した理由は、次期大統領選候補として出てくることが予想される朴槿恵(パク・クンヘ)ハンナラ党代表の政治的土台を崩すためのもの」と主張した。

また「韓日併合は民族的に不幸であるが、不幸中の幸いか、または不幸そのものだったかは、注意深く見るべきだ」とし、「当時の情勢を見ると、韓国がロシアに占拠、併呑されなかったのはむしろ幸いだった。 万が一、ロシアに併呑されていれば、1917年のロシア革命で韓国は共産化を免れなかったはず」と主張した。

寄稿文は「韓国の民族文化は日本の植民統治期間を通じてもっと成長した。 韓国学研究の基礎を築いたのも日本人学者と韓国人の弟子たちだった」とし、「こうした点を考えると、日本の植民地支配はむしろ幸運、祝福すべきことであり、日本人に感謝しなければならないこと」と主張した。

寄稿文は特に、従軍慰安婦問題について「水準以下の左派的な心性表出の一つが従軍慰安婦問題」とし、「戦争中に軍人が女性を性的慰安物として利用したのは日本だけのことではなく、日本が韓国女性を戦争中に利用したのも一時的で例外的な現象だった」と主張した。

さらに「それほど大きな被害でなかったにもかかわらず、屈辱を受けたという老婆を前面に出して何度も補償金を要求する」とし、「これが高尚な民族の行動といえるのか」と反問した。

一方、市民団体とネチズンらは韓教授の寄稿文について、「日本極右派の妄言が韓国の教授の口から出てくるとは信じられない」とし、一斉に非難した。

◇韓昇助教授=政治学界の元老で、韓国政治を専攻。 1955年に高麗大を卒業し、57年に高麗大大学院で修士、71年にUCバークレー大で政治学博士学位を取得した。 高麗大政経大学長、平和研究所長などを務めた。 01年からは自由市民連帯の共同代表も務めている。 著書に「朴正煕(パク・ジョンヒ)ブーム、偶然か必然か」「人類歴史と世界文明」などがある。

鄭命真(チョン・ミョンジン)記者 < myungjin@joongang.co.kr > 洪周希(ホン・ジュヒ)記者

韓昇助(ハン・スンジョ)高麗(コリョ)大名誉教授は4日、「日本の植民支配はむしろ民族意識が強化されるきっかけになった」と述べ、寄稿は所信を書いたものだと明らかにした。

−−「正論」寄稿のきっかけは。

「最近、真相究明などと言いながら親日行為をした人たちを反民族行為だと責めたてているが、それは当時の状況に対する無知から出てきたものだ。 親日を無条件に反民族行為とすることに意見を表明すべきだという考えで寄稿した。 崔南善(チェ・ナムソン)先生、李光洙(イ・クァンス)先生のように民族文化のために努力した方をもっと理解しなければならないという意味だ」

−−日本の植民地支配は幸いだったと書いているが。

「当時、日本が朝鮮を併呑していなければ、ロシアが併呑していた。 この場合、むしろ共産化され、スターリンの民族分散政策で韓民族はばらばらに散らばったはずだ。 したがって日本の植民支配は悪かったのではなく、民族意識を強化するきっかけになったと考えた」

−−とはいえ、国民感情を考慮していないのでは。

「冷静に、公正に、客観的に評価しよう。 帝国主義時代は生存競争と弱肉強食の時代だ。 当時の日本も‘弱肉’よりも‘強食’を望んだ」

−−「反民族行為真相究明に関する特別法」を左派の論理が入った悪法だと評価しているが。

「最近の左派の行動はとうてい理解できない。 寄稿文を書いたのもこれに反対したためだ。 過去をただすのをやめようというのではなく、ただしてもそれを通じて反省することに意味を置かなければならない。 世論集め式の人民裁判は国を滅ぼす亡国の道だ」

−−寄稿に後悔はないか。

「少しも恥ずべきことはない。 ハングルで送った文が日本語に翻訳されたはずだが、ハングルの全文を読んでほしい。 所信に基づいて書いたものであり、むしろこの問題が公論化されることを望む」

2005.03.04 20:24

韓昇助(ハン・スンジョ)教授に敬意を表したい。そして、こうした見識を持っている人が、まだまだ多く韓国にいるだろうと信じたい。