2月

北京で第2回六カ国協議開始

米朝二国は朝鮮戦争において戦った。両国は依然として、形式的には「休戦」しているにすぎない。米朝関係に対比すべき韓ロ(旧ソ)と韓中の二国間関係が、冷戦終了直後の九〇年代前半に正常化されたのとは、きわめて対照的である。そして北朝鮮は、そのような状況から来る孤立感や焦燥感もあって、体制維持と存続のために何としてもアメリカとの関係を改善しようと、使用済み核燃料棒の再処理を材料に九〇年代前半に瀬戸際外交攻勢をかけた。これが、いわゆる九四年の「朝鮮半島危機」につながった。曲折はあったが、その後、クリントン政権北朝鮮と前述の枠組み合意を結び、政権末期には、北朝鮮の体制が中期的には存続しつづけることを前提に関係の改善をはかったのであった。

ところが二〇〇一年に発足したブッシュ政権は、クリントン政権が始めた北朝鮮との関係改善を、いきなり中断してしまった。しかも「9・11テロ」をきっかけに、アフガンへの報復戦争を実施するなどブッシュ政権がその「好戦性」を露にし、さらに前述のように北朝鮮を「悪の枢軸」と名指しするにいたって、米朝関係は悪化する他なかった。

最近まで知らなかったが、米国と北朝鮮は単に「休戦」しているだけなんだ。大げさに言えば、明日どちらかが突然38度線を越えて戦争を始めてもなんら不思議じゃないという状況。悲しい視点ではあるけれど、今の北朝鮮の状況は、自ら変革できず他国の干渉を待つ姿が日露戦争前後の朝鮮の様相を呈しているように見える。
そうそう、六カ国協議だけど、北朝鮮にとってこれは単なる時間稼ぎの場でしかないように思う。中国が議長国だった様に記憶しているが、もはやそうした意識もないのじゃないか?

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