韓米同盟危機

前の↓の記事でもそういう話は出ていた。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/03/15/20050315000082.html

そりゃ、そうだろうと思う。韓国にしても、中国に事大し、反米感情も高まっているようだから、受け入れられるのだろう。
今回はもう一歩踏み込んで。

 韓国国際政治学会が25日に主催した国際学術会議で、ダグ・ベンド米カント研究所研究員は、「米国において韓国は莫大な費用と犠牲を注ぐほどの死活的な利益の対象ではない」とし、「韓米両国は友好的な決別を準備しなければならない」と述べた。

 先日、「韓国は敵が誰なのかハッキリさせるべき」と要求した米下院外交委員長の特別補佐官は「米議会で米日修交150周年記念決議案は圧倒的多数で可決されたが、韓米同盟50周年の決議案は推進する議員が存在せず廃棄された」と話した。

 ブルース・ベクトル米空軍参謀大学教授は「大韓帝国が日本によって併合されたことや韓国戦争が勃発したのは、すべて韓国が同盟戦略で失敗したため」と分析した。

 このような米専門家の発言は「米国内で韓国は既に伝統的な意味の同盟国としては認識されていない」という現実を物語っている。

 米専門家らが「韓国は死活的な利益のかかった国家ではないため決別を準備せよ」と述べており、米議員らは米日修交150周年決議は圧倒的多数で可決しても、韓米同盟50周年を記念することには意味がないというのが韓米関係の現住所だ。

 このような状況の中、盧武鉉ノ・ムヒョン)大統領は24日、与野党代表に会った席で、「韓米同盟関係はしっかり管理されている」と説明した。

 大統領のこうした発言と訪韓した米専門家の発言を重ね合わせながら、国民は「同盟とは何なのか」「しっかり管理されているという意味は何なのか」という意味論的な問いを投げかけざるを得ない。

 要するに、現在韓国と米国は意志の疎通そのものが難しい程、同じ単語を違う意味で使っており、そのため韓国国民は韓米関係の現在に対する政府の説明を信じることができないのだ。

 米国をはじめ正常な外交をする国家は、友好関係にある国に対する不満を、民間の専門家やメディアを通して遠回しに表現する。

 同様に、相手側も正常な外交をする国であれば、このような危険信号や警告信号を真摯に受けとめ、あつれきを生む要素を取り除く作業を行う。

 そうできなければ、両国関係には少しずつひびが入り、一瞬の間に取り返しのきかない段階にまで至ることになる。

 韓米関係は現在、後戻りできない地点に徐々に接近しており、最近韓国政府が表明した「在韓米軍の北東アジア起動軍化反対」「韓米日安保3角体制を離脱し、北東アジアのバランサーを自任」といった方針に則って韓米両国の距離は一層急速に疎遠になる兆しだ。

 韓国国民は、現在自ら選択した大統領が独自の判断によって新しい戦略的選択を推し進めてきた2年間にもたらされた結果を目の当たりにしている。

 その結果とは、ある駐韓ヨーロッパ大使がセミナーで大韓民国大韓民国国民に投げかけた質問に克明に現れている。

 「韓国は果たして信頼できる同盟国が一つでもあるのか」

アメリカの第2次世界大戦以降の韓国統治は、概ね成功していた、と言える。米国のやってきた事は、軍事的安全保障、経済復興、これと民主主義の育成という3点であったろう。米国は、イラクでも言っているように、民主主義の輸出はアメリカの高潔な使命であると思っている。非民主的国家は敵あるいは潜在的な敵であり、平和を脅かす可能性を持った国である。又、冷戦構造の中では、韓国は北東アジアにおける大事な同盟国であった。

だから、軍事的支援と経済的支援を柱に、韓国の民主化政策を行ってきた筈だ。
しかし、結局は失敗だったのだな、と思われてならない。
そういう意味では、韓国で一つの歴史が終わり、新たな歴史を始めようとしているように見える。
自由主義の国家を維持しようとする時、安全保障、経済、これと民主主義は常に大きなテーマだ。
韓国は新たな局面に向かって舵を切っている但し、誰もその結論は判らない。