靖国カード

細田博之官房長官が、首相官邸で中国の趙啓正・国務院新聞弁公室主任と会談したそうだ。

趙氏は会談で「両国関係は『政冷経熱』の状態でとても心配している。このまま長く続くと両国の国益にもマイナスだ」と懸念を表明。会談後に官邸玄関で記者団に囲まれ、政冷経熱の原因を問われると、テレビカメラに向かって「(小泉純一郎首相の)靖国神社参拝と切っても切れない問題だ。(参拝は)戦争のつらい思い出を呼び起こし、中国人の感情を傷つけることだ」と首相の靖国参拝を強く批判した。 細田、趙両氏とも政府のスポークスマンを務める間柄。会談で趙氏は「両国は互いの文化を嫌いではない。文化交流を進め、経済も文化も熱い状態になることは両国にプラスだ」と強調。

靖国問題は中国にとって実に都合の良い外交カードだという事が良く判る。中国にとって痛くも痒くも無い問題で、日本に問題を投げつけることが出来て、中国にとって都合の悪い話を議論から遠ざける事が出来る。

原田親仁・駐中国公使は10日、日本の排他的経済水域EEZ)内に中国の海洋調査船が再び侵入したことについて、中国外務省の崔天凱アジア局長に抗議し、調査船の速やかな退去を申し入れた。  原田公使は、中国の違反事例が急増していると指摘し「日中間の相互信頼を大きく損なうものだ」と述べた。崔局長は話し合いでの解決を主張した。  一方、在日本中国大使館の黄星原参事官は、沖ノ鳥島が「島でなく岩」であり、日本はEEZを主張できないと強調するコメントを発表した。(共同)

見たいな事も、適当にあしらい続けて既成事実化することを狙っているんだろうな。
だから、首相が参拝しても、それは叩く材料が出来たという事。参拝しなければ、外交的勝利。
しかもこの靖国問題、日本の国民性に深く根ざしているので、そう簡単には無くならない。中国にしてみれば、全く美味しいネタだ。